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2026.3.7

映画「フィリピンパブ嬢の社会学」
原作者・中島弘象さんにインタビュー

映画「フィリピンパブ嬢の社会学」 原作者・中島弘象さんにインタビュー
日本で働く外国人女性労働者をリアルに描いた映画「フィリピンパブ嬢の社会学」(2024年公開)は、原作者・中島弘象さんの実体験をベースに制作されました。
春日井で育ち、市内の大学院に通っていた中島さん。映画の撮影は、ほぼ春日井市内で行われています。
映画化に至るまでのご苦労などをうかがいました!

作家

中島 弘象(なかしま こうしょう)さん

1989年、愛知県春日井市生まれ。中部大学大学院修了(国際関係学専攻)。
会社員として勤務するかたわら、フィリピンパブを中心に取材や執筆活動を行う。
著書に『フィリピンパブ嬢の社会学』のほか、続編となる『フィリピンパブ嬢の経済学』がある。

修士論文のための取材のはずが、恋に落ちて国際結婚

中部大学の国際人間学研究科に所属する大学院生だったころ、ゼミ活動で知り合ったフィリピンの方からの悩みを聞くことがあって。日本人と結婚して、お子さんもいるのですが、学校からの手紙の内容がわからないと言うんですね。
フィリピンと日本は飛行機で4時間程度の距離、同じアジア圏なのに、当たり前だけど全く違う世界。その世界を知りたいと思ってフィリピンパブの扉を開いたんです。
最初は、論文のネタ集めが目的で通っていたのですが、そのうちにそこで働く女性と恋に落ちまして。結局のところ修士論文ではなく、ルポルタージュとして1冊の本を出版することになってしまいました(笑)

本はヒット、映画化のオファーを受けたものの

出版されるとすぐに反響がありまして、しばらくはテレビやラジオからの取材依頼や講演依頼がひっきりなしに入りました。本がヒットした要因は、「フィリピンの裏社会的な一面、核心的なところを突いていたこと」「上から目線ではなく、対等な外国人像を描いたこと」「説教くさくないこと」ではないかと、自分では思っています。
映画化のオファーは、監督である白羽 弥仁(しらは みつひと)さんから頂いたのですが、それまでにテレビドラマや漫画化のお話など、他の方からいくつも企画を打診されていながら実現していなかったので、形になるといいなあと思いましたね。

監督のオファーから、実際に撮影が始まるまでに4年ほどかかっているのですが、正直なところ簡単な道のりではありませんでした。映画を製作するには、金銭的なことを含めて様々な撮影協力が不可欠ですが、「フィリピンパブ」というタイトルに難色を示されることが多かったのです。それでも、このタイトルは物語の核であり、そこを変えてしまうことは監督も私も考えていませんでした。だからこそ、映画への協力依頼を断られる監督を横で見ているのは辛かったですね。

本は99%、映画は6割程度が実際の話

まず、本は99%、映画は6割程度が実際の話だと思ってください(笑)。私は、本や映画と同じく、フィリピンパブで働いていた女性と恋に落ちて結婚するのですが、妻は本の時点で「自分のことを書いてほしくない」というスタンスでした。映画でもそれは変わりません。
それでも、日本に住むフィリピンの方たちが映画を観て泣いて喜んでくれたんですよ。「本当の話を作ってくれてありがとう」って。

映画には、日本人フィリピン人問わず、友人たちがエキストラとして出てくれました。実現するまでに4年かかっているわけですし、監督との二人三脚でここまで来たので、感慨深かったですね。それに、自分の生まれ育った場所、通った大学で撮影が行われたこともとても嬉しかったです。

地元企業からの応援が嬉しかった

原作者ではありますが、撮影期間中はスタッフの一員のように行動していたので、撮影場所など地元民ならではのオススメができました。映画のエンドロールを見てもらうとわかるのですが、春日井の多くの企業から応援をいただいたことも忘れられません。

春日井市の良いところって、都市機能と自然環境がうまい具合に溶け込んでいることだと思うんです。それに、中部大学や名城大学農学部といった大学もある。「フィリピンパブ嬢の社会学」でもロケしましたが、勝川商店街には活気があるし、春日井弘法や鬼ヶ島公園も目を引きますよね。
次作が映画化されるときにも、是非春日井市内で撮影したいと思っています。

作品情報

フィリピンパブ嬢の社会学

フィリピンパブを大学の研究対象にしていた日本の大学院生・中島翔太(前田航基)は、 パブで偶然出会ったフィリピン人女性のミカ(一宮レイゼル)に強く押されて、お付き合いを始めることに。しかし、彼女は偽装結婚をしていることが後になって判明する。 月給6万円、ゴキブリ部屋に監視付、休みは月に 2 回だけといった彼女の過酷な生活環境を目のあたりにする翔太。一方、強く逞しいミカは現状にめげることなく働き続け、故郷・フィリピンの両親の元に翔太を連れていく。彼女を大切に想う気持ちが次第に強まる翔太は、ミカに懇願されてヤクザの元に乗り込むことになるが―

ジャンル
映画
公開年
2024年
監督
白羽弥仁
主な出演者
前田航基、一宮レイゼル、近藤芳正、勝野洋、田中美里、津田寛治 ほか
配給
キョウタス
製作
フィリピンパブ嬢の社会学製作委員会
関連リンク
https://mabuhay.jp/
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